子どもたちは、元気そうに見えても、大人が感じる以上に、今の生活に、うまく表現できないたくさんの不安・ストレスを感じています。
ストレスを周囲にぶつけていいわけではありませんが、先日お伝えしたケースのようにそのストレスを表現できる子は、表現できる分だけ、まだいいのかもしれません。
子どもたちを感染から守るためとはいえ、日々の生活の中で「さわっちゃダメ」「近づいちゃダメ」と叱られたり刷り込まれたりしていたら、周囲のものと出会う機会を制限され続けます。
「さわるとこわい病気になるよ」「離れて遊ばないとバイキンがうつるよ」と脅かされていたら、周囲の世界に健全な興味をもちにくくなってしまいます。
直接的な言葉でそう言われなくても、連日のテレビや大人の会話、態度から、これまでとは違う、世の中のピリピリした空気や落ち着かない言動に晒される日々、そんな毎日です。
安心して周囲の人、周囲のものと安心して触れ合えることは、赤ちゃんや小さな子どもたちの成長に欠かせないもの。
だからこそ、何とか守ってあげたいと、心から思います。
大好きで、大切な、心に響く詩があります。
ご存じの方もいるかもしれません。
一節をご紹介します。
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もしわたしがあなたの赤ちゃんなら
どうぞ、わたしにふれてください
今までわたしが知らなかったやさしさを
あなたからもらいたい
おふろにいれてください
おむつを替えてください
おっぱいをください
ほおにキスしてください
わたしの体をあたためてください
あなたのやさしさとあなたのくれる快楽が
わたしに安心と愛を伝えてくれるのです
もしわたしがあなたのこどもなら
どうぞ、わたしにふれてください
いやがるかもしれないし、拒否するかもしれないけれど、
何度もそうしてください
わたしがどうしていやがるのかわかってほしいから
おやすみなさい、とだきしめるあなたの腕が
わたしの夜を甘くしてくれる
昼間にみせてくれるあなたのやさしさが
あなたの感じる真実を伝えてくれる
(中略)
あなたが小さかったときに
わたしがあなたにふれたと同じように
わたしの手をにぎり。わたしのそばにすわって、
わたしを力づけてください
わたしの疲れた体によりそい、あたためてください
わたしはずいぶんしわくちゃになってしまったけれど、
あなたのやさしさに力づけられる
どうぞ、何もおそれないで
ただ、わたしにふれてください
(「Please Touch Me-わたしにふれてください-」Phyllis K. Davis作、三砂ちづる訳)
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赤ちゃんや子どもは、肌の触れ合いが必要です。
そして、人間は、私たち大人も含めて、
安心して周囲と(心が)触れ合うことを、求めています。
今、日常生活におけるソーシャル・ディスタンスを守り、ウイルス感染を防ぐことがとても大切と言われています。
しかし、ソーシャル・ディスタンス(社会的距離)と言いますが、
感染防止に必要なのは、物理的・身体的に離れること!
3密を避け、うっかり様々なものに手を触れることもできない今だからこそ、こころの距離を意識して、こころのつながりを失わないように、お互いを慈しみ、こころ温かくふれ合わせて、人と人との社会的つながりを一層大切にするときです。
しばらく、みなさんと直接触れ合う機会はもてませんが、Tinyはこれからもみなさんとつながり続けていきたいと思っています。
子どもたちの、人々の、今が温かくつながり、未来が明るく拓けていきますように…。
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